家を建てる前に考えることってなんでしょう?
- よく分からないからとりあえず住宅展示場に行こう。
- 間取りの本でも読んでみよう。
- どこかの会社の説明でも聞いてみよう。
なんとなく家を建てたくなってきた人がやりがちですよね。
(我が家はとりあえず住宅展示場に行ってみた派です。)
でも、家を建てたいと思ったら最初にしなきゃいけないのは、住宅メーカーに行くことでも、間取りの本を読むことでもありません。
- 子どもが生まれて家が狭くなってきた。
- 子どもを自由に遊ばせたい。
- 家族が増えたから一つの場所で地域と付き合いながら大切に暮らしたい。
大事にしたいことがあるから家を建てたいと思ったはずです。
大事にしたいことを叶える家づくりをするために考えなきゃいけないことは、WAVE出版の『家を建てたくなったら』を読むとよく分かりますよ。
家は買うんじゃなくて建てるもの
「買う」家と「建てる」家の違いはなんでしょうか。
よく「自由度」だと考える方がいらっしゃいますが、私が考える大きな違いは、こめられた「思い」です。
人の気持ち、もっというと魂が入っている。
WAVE社の『家を建てるなら』P 18より引用
家を建てる前にいちばん大事なのは、家は買うんじゃなくて建てるんだってこと。
わざわざ高いお金を払って家を手に入れるんだから、手に入れようと思った大きい想いがあるはず。
- 子どもと楽しく自由に遊べる家に住みたい。
- 家族の思い出を残していける家を建てたい。
- 子どもが成人した後も、パートナーと最後まで暮らせる家が欲しい。
我が家が家を建てるときに大事にした想いです。
家の打ち合わせって何回もあるし、具体的に決めなきゃいけなことも多い。
ハウスメーカーを選ぶときもいろんな会社があって目移りします。
でも、家を建てたいと思ったときの想いは忘れちゃいけません。
家を建てることそのものが目的じゃなくて、家でどう住んで行きていくかの方が大事なんです。
自分たちの大事な想いを大切にできれば、豪華な設備や仕様に目がくらんで予算オーバー。
住宅ローン返済で苦しむ、なんてことにはなりません。
いろんなことをガマンしてコストを抑えて予算内で建てたお家でも、想いを実現できてれば満足できる家になるはず。
ハウスメーカーの決め方
ハウスメーカーを選ぶときは何を基準で決めますか?
- 安く家を建てられるか?
- 標準装備が充実してるか??
- あたたかい家(高気密高断熱の家)を建てられるか???
どれも大事です。
だけど、最後の決め手は担当者や会社が肌にあってるかどうかです。
よく、「人で決めてはいけない」なんていう人もいます。
家の価格や仕様を吟味して決めないとダメ、ってことですね。
でも、よく考えると注文住宅なんだから家の仕様なんて打ち合わせでいくらでも変えられます。
決まった商品を買うわけじゃないんだから、比較しても意味ないんですよ。
自分を担当してくれた営業や設計士、大工がいい人だったと思えるかどうか。
家の仕上がりに対する満足感にとって大事なことなんです。
注文住宅を建てるには多くの打ち合わせをしなきゃいけません。
打ち合わせを一緒にする営業や設計士が性格的に合わない人だったら楽しくない。
我が家は担当してくれた設計士がセンスも性格も会う人だったので、毎回の打ち合わせが楽しかった。
今でも住んでると、あの人がいろいろ考えてくれてたんだなぁ〜と実感することが多い。
あの設計士さんがいろいろ考えてくれた住みやすい家、って思うと自然とマイホームに対する愛着もますんです。
家を建ててもらってる感謝を忘れちゃダメ
職人さんへのリスペクトなくして、絶対にいい家を作るつくることはできない!
WAVE社の『家を建てるなら』P86から引用
家はすっごくお金がかかる。
せっかく高いお金を払ったんだから完璧な家を建てて欲しくなります。
気持ちはわかりますよ。
でも、「自分は高いお金を払ったお客様なんだから、納得いくまで丁寧に傷一つなく作ってくれ!!」なんて態度はよくない。
あくまで「家を建てるのは人」なんです。
横柄な態度をとられたり、粗探しをされたら一生懸命つくろうって気持ちにはなりません。
科学が発展した現代でも家は大工などの職人さんによる手作りなんです。
お客でも家を建ててもらってる感謝は忘れちゃいけません。
理想の間取りは自分の中にある
自分の「ふつう」を知ること。
それは、自分にとって心地いい暮らしを手に入れるためにはとても大切なことです。
家を買って、世間の「ふつう」に合わせるのではなく、自分の「ふつう」を住まいに反映させる。家を「建てる」意味は、そこにあります。
WAVE社の『家を建てるなら』P47より引用
「いい家は、住む人によってまったく違う」
WAVE社の『家を建てるなら』P168より引用
間取りを考えるとき、まず間取りの本を読んでませんか?
具体的な間取りを見るのも参考にはなります。
でも、最初はもっとしなきゃいけないことがあるんです。
どんな家でどう生活したいかです。
生活のしかたは人によって全然ちがう。
誰にとっても理想的な間取りなんて一つもないんです。
夫婦共働きか、専業主婦か。
共働きならできるだけ家事の負担が減るようにニッチや飾り棚は少ない方がいいですよね。
ニッチや飾り棚はホコリがたまりやすいですし。
でも、専業主婦の方ならニッチや飾り棚に写真や花をキレイに飾って、暮らしをたのしみたいかもしれません。
子どもはいるか、いないか。
子どもがいるなら2階の個室は子どもが部屋に入り浸りにならないようにできるだけ狭く、大部屋を区切って個室にしたほうがいい。
でも、子どもがいないなら壁で完全に仕切って、夫婦それぞれの個室やゲストルームにしたほうがいいかもしれません。
没頭する趣味があるか、ないか。
一人で没頭する趣味があるなら独立した書斎があったほうがたのしいはず。
でも、特段の趣味がないならオープンな書斎に家族共有の本棚を設置して、みんなで使った方が家族同士のコミュニケーションにもなる。
どの家族にとっても理想的な間取りなんてないんです。
いきなり具体的な間取りを見てしまうと「家はこうしなきゃ」って思い込んじゃうかもしれません。
「まずは家族でどう住みたいか」。
「そのためにはどうするのがいいか」、から考えたほうがいいんですよ。
新築はダイニングを作るのが多いですけど、我が家はなしにしました。
ダイニングで食事するよりも、リビングの大テーブルを家族で囲んでワイワイ食べほうがすきだったんです。
ダイニングを作らなかったおかげで、広くないLDKでも狭さを感じることはありません。
ダイニングテーブルとイスがないおかげで、掃除もしやすい。
とっても満足してますよ。
長持ちする家の秘訣は?
結局のところ、愛着あっての「長持ちする家」なのです。
手入れしながら、長い年月をすごした家こそが、「長持ちする家」になるのだと思います。
WAVE社の『家を建てるなら』P294、P295から引用
35年ローンを組むんだから長持ちする家がいい。
家を建てる誰もが思うことです。
長持ちする家ってどんな家でしょう。
- 構造材がヒノキのようなりっぱな材料でできた家
- 外壁がタイル、屋根は瓦で劣化が少ない家
- フローリングやトビラなどの建具(たてぐ)が無垢で作られてて、劣化ではなく味がでてくる家
どれも大事ですけど一番大事なことじゃありません。
一番大事なのは、住んでる人が愛着を持って住める家かどうかです。
どんなに構造材が立派だって、外壁の痛みが少なくたって、内装が年月とともに美しくなったってダメ。
手入れと定期的なメンテナンスをしてないと家は長持ちしません。
素材が良くても必ず家は時間とともに痛む。
定期的なメンテナンスやリフォームが必要になるんです。
だけど、メンテナンスにはお金がかかります。
できるだけ長く、大切に住んでいきたいっていう愛着がなかったら先延ばしにしたくなります。
「お金もかかるし、築10年以上の古い家だから何もしなくていいか」ってね。
メンテナンスを先延ばしにしたら家はどんどんダメになってきますよ。
愛着がなかったら日頃の手入れもおろそかになりますしね。
「家を建てたくなったら」を読もう
家を建てる前に大事なことって、具体的な知識じゃないんですよ。
具体的な知識は世間にあふれかえってるし、ハウスメーカーもうんざりするくらいアピールしてきますから。
大事なのは心構えや家に対する態度だったりするんです。
WAVE社の『家を建てるなら』は建築家と一緒に家を建てることがメインの話になってます。
でも、ハウスメーカーや工務店で建てる人にも参考になります。
いつまでに建てたいと決まってる人。
漠然と建てたいと思ってる人。
すべての人におすすめですよ。
さいごに
家を建てようと思ったら、後悔しないようにいろんなことを考えておきたいですよね。
WAVE社の『家を建てるなら』はすごく参考になるんですけど、あたたかい家(断熱性能)についてはあんまり書いてありません。
断熱についてもハウスメーカーはいろんなことを言ってくるので、わけが分からなくなります。
断熱性能もしっかり本をよんでから、家を建てるのがオススメです。
本を読むのがめんどうなら、このサイトで勉強してくださいね。
家のあたたか(断熱性)についての記事一覧はこちら→https://ksdt-86.com/category/build-house/house-warmth
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