家を建てるとき、「家の頑丈さ」って気になりますよね?
「地震が起きたときにどれだけ家が耐えられるか」という頑丈さを耐震性能って言います。
35年もローンを払って建てるんだから、家は頑丈なほうがいいに決まってます。
ローンの返済中に地震があって家に住めなくなるなんて、考えたくもありません。
どこのハウスメーカーや工務店も耐震性能はアピールしてきますよね。
- 我が社の家はどこよりも強い。
- 柱が太くて頑丈ですよ。
でも、曖昧なセールストークに踊らせられちゃいけません。
家が頑丈かどうか(耐震性能がいい家かどうか)は、耐震等級で客観的に数字で比べられるんです。
大事なのは耐震等級だけ!
ハウスメーカーや工務店に行くと、家の頑丈さ(耐震性能)をアピールされます。
ほとんどの会社はふわふわした理由でアピールしてきます。
- 我が社の家はどこよりも強い。
- 柱が太くて頑丈ですよ。
でも、ハウスメーカーの根拠がない説明で納得するのはやめましょう。
家の頑丈さは耐震等級で比べられます。
地震があっても壊れない頑丈な家を建てるには、どのくらいの耐震等級の家が建てられるかを聞いてハウスメーカーを選べばいいんですよ。
耐震等級は3を基準にしよう
せっかく長いローンを組んで新築を建てるなら、耐震等級は3の家を建てましょう。
耐震等級は1から3まであって、数字が大きくなるほど頑丈な家になります。
耐震等級1は法律で決められてる必ずクリアしなきゃいけないレベルです。
- 耐震等級2は耐震等級1の1.25倍は丈夫な家。
- 耐震等級3は耐震等級1の1.5倍は丈夫な家。
耐震等級で決まる家の頑丈さは耐震等級1を基準として、耐震等級1の◯倍の強さって表現をします。
耐震等級1を基準にして比べると、1の基準さえクリアしてれば問題ないような気分になりますよね。
だけど、家を建てるときは耐震等級3にしましょう。
耐震等級1の家は、倒れず命を守ってくれる家ですが、大破して戻ることができない家です。
耐震等級3の家は、命を守ってくれて、かつ避難生活からすぐにでも戻れる家です。
『本当に地震に強い家づくりの教科書』P63から引用
耐震等級1も3も地震があっても壊れないかもしれません。
でも、「壊れない家=地震の後も問題なく住める家」じゃないんです。
耐震等級3の頑丈さを100%とすると、耐震等級1は67%、耐震等級2は80%になります。
耐震等級3を基準に比べると、耐震等級1がどれだけ心細いレベルかわかりますよね。
大事なのは柱じゃなくて壁!
建物の強度を判断するのに、横からの力に対抗する耐力壁の量で決まる
壁量計算では、柱の太さは関係ありません。
『本当に地震に強い家づくりの教科書』P72から引用
家の丈夫さは耐震等級で比べることができます。
じゃあ耐震等級はなにで決まってるか?
家の中にどれだけ強い壁があるかです。
(強い壁のことを耐力壁(たいりょくへき)と言います。)
強い壁っていうのは構造用合板(こうぞうようごうばん)とよばれる大きな木の板が貼ってる壁や、柱と柱の間にばってん(筋かい)が入ってる壁のこと。
地震の揺れに対して柱だけじゃなくて、壁で家を支えてるイメージです。
地震に強い家っていうと柱の太さをアピールしてくる会社もありますが、大事なのは柱じゃなくて強い壁の量なんです。
意外ですよね。
間取りの都合で耐震等級を下げる会社には要注意
家のあたたかさ(断熱性能)も間取りに左右されます。
でも、あたたかさを追求しすぎて住みにくい間取りにするのはちがいます。
あたたかい家になっても生活しにくい間取りじゃ快適な家とは言えませんから。
だけど、耐震等級だけは間取りよりも優先しましょう。
地震はいつ、どこで起きるかわかりません。
大きな地震が来ると生活は大打撃を受けます。
精神的にも肉体的にも辛くなります。
地震があってただでさえ疲弊してるときに、家に住めなくて避難所生活じゃつらすぎます。
どんなに住みたい間取りがあっても、家の頑丈さ(耐震性能)は軽視しちゃいけません。
耐震等級3をクリアした上で、住みやすい間取りにすることを考えましょう。
実は我が家も最初の間取りでは耐震等級3を実現できませんでした。
ほんのちょっとですけど耐震等級をあげるために間取り変更したんです。
我が家の2階トイレの奥には広いスペースがあります。
強い壁(耐力壁)を配置するため、2階トイレの奥にどうしても床が必要だったんです。
我が家が家を建てたハウスメーカー(ウンノハウス)は、耐震等級3未満の家は建てないので間取り変更の必要性を教えてくれました。
でも、ハウスメーカーによってはお客さんの間取りを優先して耐震等級を3から下げる会社もあります。
家の頑丈さはもしものときに必ず役立ちます。
間取りによって耐震等級が3よりも下がる場合は必ず教えてくれる会社で建てたいですよね。
さいごに
私は2011年の東日本大震災のときには福島に住んでいました。
運がいいことに私が住んでいた家も、実家も倒壊や住めなくなることはありませんでした。
おかげで避難所ではなく家で過ごせてはいましたけど、毎日生活するだけで辛かった。
食べ物や水はないし。
実家は停電とガスが使えなくもなりました。
身も心もボロボロ。
でも、今までどおりの自分の家にいることができたからまだよかったんです。
家は生活の場ですけど、なにかあったときに私たちを守ってくれる場所でもあります。
家を建てるときは快適性とか、見た目のおしゃれさを気にしがち。
だけど、万が一に備えて頑丈さ(耐震性能)にも目を向けた方がいいと思うんです。
あなたがこれから建てる家も、もしものときにあなたの家族を守ってくれる頼もしい家になるといいですね。
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