これから家を建てる人がZEH(ゼッチ)になんとなく思ってるイメージです。
家を建てるには数千万円かかるんだから、お得になるなら嬉しい限りですよね。
だけど、建てた家がぜんぶZEH(ゼッチ)になるわけじゃありません。
お金のためだけに家をZEH(ゼッチ)にすると、かえって損をするかもしれませんよ。
ZEH(ゼッチ)の条件とは?
ZEH(ゼッチ)(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは、「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅」です。
経済産業省エネルギー庁のHPから引用
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/housing/index03.html
簡単に言うと、「家のあたたかさ(断熱性能)を上げて、LEDなどの省エネ家電を採用し、冷暖房費をケチらずに電気使用量を減らす。太陽光パネルも設置して、1年間をとおして見たときに、消費電力よりも太陽光による発電量の方が多い家。」です。
ざっくりとしたZEHの説明です。
どういう家がZEHの対象になるかの詳細は、環境省のHPで確認しましょう。
環境省のHPを見ても分からない場合は、ハウスメーカーに相談してみてくださいさいね。
- 環境省のZEHに関するHP→https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/housing/index03.html
- ZEHとは何かを国で詳しく示した文書→https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/assets/pdf/general/housing/zeh_definition_kodate.pdf
建てる家がZEHの条件を満たしても必ずお金がもらえるとは限らない
家をZEH(ゼッチ)にするには細かい条件があります。
家のあたたかさ(断熱性能)を上げなきゃいけないし、太陽光パネルも設置しなきゃいけません。
ふつうに家を建てるよりお金がかかるんです。
でも、建てた家がZEH(ゼッチ)でも、必ず補助金が出るわけじゃありません。
ZEHの補助金は、国が用意したお金(予算)の範囲内でしか支給されません。
国が用意したお金が100人分で、あなたの申請が101人目だったら、家をZEH(ゼッチ)にしても補助金(お金)は支給されないんです。
お金(補助金)を目当てに家をZEH(ゼッチ)にすると、『建てるお金が余計にかかったのに、国からお金はもらえなかった』っていう最悪のケースになることだってあるんです。
ZEH の補助金を受けるには家を建てるスケジュールが縛られる
ZEHの補助金を受けるには、『国へ補助金をもらうための申請をして、国から補助金をもらえるという交付決定の後に家を建てはじめる』必要があります。
2の交付決定をもらう前に、3の工事開始をすると補助金がもらえらくなります。
あなたの好きなタイミングで工事をはじめることができないんです。
- 「特定のある日から工事をはじめなきゃいけない」
- 「ある日までに新しい家に引っ越さなきゃいけない」
何かの事情で家を建てるスケジュールが決まってる場合は、『ZEHの申請→交付決定→工事開始』をまってると家の完成が間に合わなくなります。
ZEHの補助金を受けるにはハウスメーカーが限定される
ZEHの条件を満たして建てて、国のお金もあるし、スケジュールも合ってる。
それでもお金をもらえない場合があります。
ZEH補助金のために国が指定したハウスメーカー以外で家を建てた場合です。
ZEHの補助金を受け取るためには、国で指定しているハウスメーカーで家を建てなきゃいけません。
(国で指定しているハウスメーカーについては、一般社団法人 環境共創イニシアチブのHPをご覧ください。)
どんなに断熱性能がいい省エネな家を建てても、国で指定してないハウスメーカーの場合は補助を受けられません。
ZEHの補助金をもらうための家づくりになると後悔する
「お金がもらえてお得だから、太陽光パネルをたくさん使ってでもZEH(ゼッチ)の家を建てよう」ってやるのは失敗のもとです。
ZEHの補助金を受けるにはたくさんのクリアしなきゃいけません。
ZEHの補助金を受けるための4つの条件は、家を建てるのに大事なものばかり。
ZEHの補助金をもらう条件に合わせたら、あなたの理想の家はできないかもしれないんです。
- すべての条件をクリアしてても、国のお金が足りなければZEH補助金はもらえません。
- ZEH補助金をもらうためのスケジュールに合わせたら、あなたの希望した日に家が完成しないかもしれません。
- あなたが家を建てたいと思うハウスメーカーは、国から指定を受けた会社じゃないかもしれません。
家の計画を立てていく中で、ZEH補助金の条件に当てはまってたら申請をしてお金をもらったほうがいいです。
でも、ZEH補助金をもらうために無理やり条件をクリアしようとするのはおすすめできません。
お金が欲しいからZEH(ゼッチ)の家にするじゃなくて、建てたい家がたまたまZEH(ゼッチ)の基準を満たしてたらお金をもらうための申請をすればいいんです。
もともと入ってくるはずじゃなかったお金がもらえればラッキーだし、国の用意してたお金が足りなくてもらえなくてもマイナスになることはありません。
国からのお金(補助金)をもらうために基準をクリアするための家づくりは楽しくないですし。
我が家はZEH補助金をもらってないけど満足する家が完成
我が家はZEHの補助金はもらいませんでした。
諦めたポイントは2つです。
- 屋根の形をどうしても切妻にしたかった。
- 我が家の間取りは2階の面積が1階より小さい。
屋根が切妻で、2階面積が小さいので、屋根に太陽光パネルを設置できる場所が少なかったんです。
太陽光パネルが少ないと発電量が落ちるので、「1年年間をとおして考えると、電力消費量<発電量」の条件をクリアできないんです。
我が家はZEHの補助金は受け取れませんでしたが、気に入ってる屋根の形と理想の間取りを手に入れられたので後悔は一切ありません。
補助金をもらうために補助金の条件に合わせて家を建てるのって、本質を見失ってるような気がしますし。
さいごに
ZEHの補助金をもらうかどうかは別にして、家のあたたかさ(断熱性能)は高めたほうがいいです。
冬に寒い生活を送るのは嫌ですし、マイホームライフは快適な方がいいに決まってます。
家を建てるときにもらえる補助金ってたくさんあります。
ZEH補助金とちがって、家を建てて申請をするだけでもらえるものもあります。
- すまい給付金
- 住宅ローン減税
- 不動産取得税の減免(土地・建物)
- 太陽光パネル設置の補助金
家を建てるとお金がなくなるので、忘れずに申請していきたいですよね。