マイホームをゲットするときに避けてとおれないのが住宅ローン。
住宅ローンって何十年も払い続けるので、金利が変わると支払い総額がぜんぜん違くなります。
でも、住宅ローンってなんだかよく分かんないですよね。
使ったことがあるローンなんて、自動車を買うときのオートローンくらいだし。
我が家はよくわからなかったので、ハウスメーカー(ウンノハウス )の提携銀行の住宅ローンを活用しました。
最近ネットバンクの住宅ローンの金利が安いってよく目にします。
『地方銀行の住宅ローンを利用したのは失敗だったかも』、って落ち込んでました。
だけど、ちゃんと考えてみたらネットバンクの住宅ローンが最強ってわけでもない。
ハウスメーカー提携先の銀行の住宅ローンだったら、ネットバンクに負けず金利が安いからお得なんですよ。
ネットバンク(ネット銀行)の住宅ローン金利は?
いろいろなブログや雑誌などで、ネットバンクの住宅ローンは金利が安いって聞きますよね。
実際にはどのくらいの金利なのか、住信SBIネット銀行の住宅ローンを参考にしてみましょう。
我が家が地方銀行から借りた住宅ローンは、借りてる間(35年間)ずっと金利の下げ幅が同じで、金利が3年ごとに見直されるもの(3年固定金利)。
我が家が借りた住宅ローンとの比較でご紹介したいので、通期引き下げプランの金利をご紹介しましょう。
2018年1月1日時点の住信SBIの通期引き下げ住宅ローンは以下のとおり。
- 3年固定金利→1.18%
- 5年固定金利→ 1.22%
- 10年固定金利→1.17%
10年後に金利の見直しがあるとはいえ、10年間は1.17%に金利が固定されます。
すっごく安いですよねぇ。
ネットバンクの住宅ローンを利用しなかったことを後悔しそう。
ハウスメーカー提携銀行の住宅ローンは金利が安くなる
我が家が利用した地方銀行の住宅ローン金利(2018年1月1日現在)をみてましょう。
- 3年固定金利→1.25%
- 5年固定金利→ 1.55%
- 10年固定金利→2.05%
住信SBIに比べるとかなり高い金利です。
でも、我が家が住宅ローンを利用した地方銀行はウンノハウス(ハウスメーカー)と提携しています。
ハウスメーカーが提携している銀行を利用すると、一般のお客さんよりも安い金利で住宅ローンを借りられるんですよ。
- 3年固定金利→0.95%
- 5年固定金利→ 1.25%
- 10年固定金利→1.75%
ネットバンクの金利は地方銀行よりも圧倒的に安いのかと思いきや、3年固定金利だったら住信SBIよりもハウスメーカー提携の地方銀行のほうが安いんです。
5年固定金利はだいたい同じで、10年固定になると住信SBIの金利のほうが安くなってます。
ハウスメーカー提携銀行は事務手数料が安い
住宅ローンは金利だけで比べてはいけません。
銀行からお金を借りるときは、借りるための事務手数料を銀行に払わなきゃいけないんです。
事務手数料がネットバンクと地方銀行ではかなりの差があるんですよ。
- ネットバンク(住信SBI)→借入総額の2%+消費税=借入額が3,500万円の場合は75万円。
- ハウスメーカー提携銀行→借入額に関係なく一律=借入額が3,500万円の場合でも5.4万円。
事務手数料は、ハウスメーカー提携銀行のほうがネットバンクより70万円も安いんです。
3,500万円を35年返済で借りたとすると、70万円は金利が0.115%プラスになったのと一緒。
事務手数料の高さも加えるとネットバンク(住信SBI)の実質の金利は変わってくるので、改めて住信SBIとハウスメーカー提携銀行を比較してみましょう。
- 3年固定金利→1.295%
- 5年固定金利→ 1.335%
- 10年固定金利→1.285%
- 3年固定金利→0.95%
- 5年固定金利→ 1.25%
- 10年固定金利→1.75%
3年固定金利だけでなく、5年固定金利でも地方銀行の金利のほうが低くなりました。
表面上の金利だけを比べて、どっちが安いかだけで決めてしまうと逆に多くのお金がかかっちゃうことになるかもしれません。
- ネットバンクの事務手数料は高い。
- ハウスメーカー提携銀行の事務手数料はネットバンクより十数万円も安い。
つなぎ融資が不要の場合もあるハウスメーカー提携銀行の住宅ローン
住信SBIは建物が完成した後にしかお金を貸してくれません。
だけど、家を建てるためには土地の支払い、着工金の支払い、中間金の支払いとまとまったお金が必要なタイミングが多いです。
多額の貯金があれば自己資金で対応できますけど、普通は払えるような大金は持ってません。
住信SBIは建物引き渡し前後でないとお金を貸してくれないので、完成前の支払いをするために住宅ローンとは別のローンを組んで(つなぎ融資で)支払いをしなきゃいけないんです。
つなぎ融資の金利は住宅ローンと比べ、2%〜4%と非常に高い。
つなぎ融資を受けた場合は住宅ローンと比べて高い金利だけでなく、事務手数料もかかります。
住宅ローン専門の金融機関のARUHIの試算一例だと、つなぎ融資を受けると66万円の金利がかかります。
ARUHIマガジン参照、https://magazine.aruhi-corp.co.jp/002-00042/
この他につなぎ融資のための事務手数料が必要なので、つなぎ融資を受けると約75万円〜約80万円ほどお金が多くかかることになるんです。
住信SBIの住宅ローンを利用すると、お金が余計にかかるつなぎ融資が必要。
しかも、住信SBIではつなぎ融資を扱っていないため、他の銀行からつなぎ融資を受けなきゃいけません。
ネットバンクはハウスメーカー提携銀行と比べて、お金がかかるだけじゃなくて手続きまで面倒なんです!
我が家が利用したウンノハウス提携の地方銀行はつなぎ融資が必要ありませんでした。
厳密には次のような流れです。
- 土地の支払いをするために、土地代金だけの住宅ローンを組む。
- ハウスメーカーと打ち合わせが終わって着工金を払うタイミングで、土地と建物建築代を合わせたトータルの住宅ローンを組む。
- 銀行から借りたトータルの住宅ローンで、土地のローンは一括返済する。
- 残ったお金でハウスメーカーにお金を払ってく。
土地代金の支払いのために一度はローンを組みましたけど、あくまで住宅ローンなので金利は0.7%とつなぎ融資とは比べ物にならないくらい安かったんです。
土地の代金支払いと建物のプラン完成が一緒だったら、土地だけの住宅ローンも不要でした。
つなぎ融資が不要だと、つなぎ融資のための金利や事務手数料がかからなくなるのでお得。
金利だけじゃなくて、つなぎ融資が必要かどうかを含めて検討しないと、ネットバンクとハウスメーカー提携銀行の住宅ローンでどっちかお得かは判断できないんです。
- ネットバンクの住宅ローンはつなぎ融資が必須。
- ハウスメーカー提携銀行の住宅ローンはつなぎ融資がいならい場合もある。
- つなぎ融資が必要だと余計にお金がかかる。
支払い手続きが複雑なネットバンクの住宅ローン
ネットバンクの住宅ローンは、ハウスメーカー提携銀行の住宅ローンとちがって借りる手続きを自分でやらなきゃいけません。
ハウスメーカー提携銀行から借りるなら、営業担当が書類の書き方を教えてくれるし、必要な書類も銀行から聞いてきて教えてくれます。
でも、ネットバンクはハウスメーカーを経由しないで借りるので自分で調べてやらなきゃいけません。
もっと大変なのは、ハウスメーカーへの支払いです。
ハウスメーカーにお金を払うタイミングは何回もあります。
- 土地の購入
- 工事着手金
- 上棟金
- 完成引渡金
打ち合わせが終わって工事が始まる前には工事着手金、建物の柱が立って屋根ができたら上棟金、建物が完成したら家の引き渡しを受ける前に完成引き渡し金が必要です。
これらの支払いが遅れると、ハウスメーカーは次の段階に進んでくれません。
(お金を払ってくれない人のために家は建てられないから、当たり前ですけどね。)
ハウスメーカー提携銀行の住宅ローンなら、銀行とハウスメーカーがいつもやりとしてるので適切なタイミングで支払いできます。
自分で考える必要はなくて、ハウスメーカーの営業を頼れば問題なく進みます。
だけど、ネットバンクから借りるときは支払いのタイミングをハウスメーカーから聞いて、間に合うように銀行の手続きを自分がやらなきゃいけない。
働きながら家の手続きのタイミングまで把握するってなかなか難しいです。
支払いが遅れると工事全体が遅くなって引き渡しも遅くなります。
最悪の場合は、賃貸の退去日までに家の引き渡しを受けられません。
すべてを自分の責任で、確実に手続きを行う自身がないならハウスメーカー提携銀行の住宅ローンのほうがいいんです。
- ネットバンクの支払い手続きは、複雑で自己責任でやらなきゃいけない。
- ハウスメーカー提携銀行の支払い手続きは、ハウスメーカー担当営業に任せて安心。
我が家はハウスメーカー提携の住宅ローンを選んで正解でした
『ネットバンクの住宅ローンを借りたほうが安かったかな』、って思って後悔したこともあります。
だけど、ネットバンクと我が家が利用したハウスメーカー提携住宅ローンを比較すると差がないことが分かりました。
- 実際の金利差はあまりない。
- 地方銀行のほうが事務手数料が圧倒的に安い。
- 地方銀行だとつなぎ融資さえもいらない。
ハウスメーカーが提携している地方銀行を選べば、メーカーの営業マンが窓口になってくれます。
必要な書類も確認してくれるし、銀行手続きのアポもとってくれる。
うっかり支払いタイミングがずれてしまって、引き渡し日がずれるなんて心配もないんです。
たしかに、ネットバンクを選んだ方が多少は安かったかもしれません。
でも、そのためにはハウスメーカーの営業マンを頼れないので自分で知識が必要になります。
誰も窓口になってくれないので、自分でいろんな調整をするための時間だって必要。
手間がかかるし、支払いのタイミングだってうっかりミスではすみません。
- ネットバンクの住宅ローンを利用することによる金利の安さのメリット。
- ネットバンクの住宅ローンを利用することによる必要な時間と万が一の手続きミスのデメリット。
2つを比較して、我が家ではハウスメーカー提携の地方銀行を選んでホントによかったと思ってます。
さいごに
今回は我が家が利用した住宅ローン(通期金利引き下げ、固定3年)をもとに、ネットバンクと地方銀行の住宅ローンを比べました。
比べる金利(固定期間の違いや当初引き下げか通期引き下げかの違い)が違えば、どちらがどれだけお得かも変わってきます。
ネットバンクと地方銀行の住宅ローンどちらにするか悩んだ時は、金利だけではなくて事務手数料やつなぎ融資の有無、手続きの煩雑さまで含めて考えてみてください。
金利が安いだけで飛びつくと、かえって損をするかもしれませんから。
ただ、私としてはハウスメーカー提携先の住宅ローンもなかなかオススメですよ。