我が家は注文住宅を建てるときに、最初は一条工務店と契約しました。
けど、最終的には一条工務店と解約して別の会社で家を建てました。
一条工務店の作る家はすごくあたたかい(=断熱性能が高い)のが魅力的。
すべての家に床暖房も標準で装備されてます。
だけど、一条工務店ならではのデメリットもあるんです。
- 一条工務店が建てる家は見た目が同じように見える。
- 床暖房も我が家にとって、魅力的じゃなかった。
一条工務店のメリットとデメリットの両方を考えて、選ぶのがいいですよ。
コストパフォーマンス最強が一条工務店の魅力
一条工務店は会社名に「工務店」と入ってますが、地元の工務店ではなく全国展開しているハウスメーカーです。
知名度は低いので知らない人も多い。
だけど、決して怪しい会社じゃありませんよ。
一条工務店のお家の特徴について紹介しますが、すべてi-smartという商品を想定してます。
一条工務店はいくつか商品がありますが、その中でもismartが一条工務店の代表的な商品なんです。
i-smartはぶっちぎりで売れてるんです。
一条工務店の魅力1:素晴らしい断熱性能であたたかい家
一条工務店のよさといえば、断熱性能!
とにかく断熱に力を入れてるメーカー。
断熱材はグラスウールが一般的ですが、一条工務店の断熱材は発泡スチロール系の高価なもの。
しかも、断熱材を家の内側と外側のダブルで使ってるんです。
冬もかなーりあたたかいお家らしい。
(実際に住んだことはないので、住み心地は知りませんけどね。)
内断熱と外断熱について詳しく知るには、『内断熱と外断熱のちがいってなに!?どっちのほうがあたたかい家になるの?』をご覧ください。
一条工務店の魅力2:全館床暖房で家中があたたかい
全館床暖房が標準装備。
床暖房が標準装備のは一条工務店だけでしょう。
全館なのでリビングはもちろん、お風呂やトイレ、洗面室すべて床暖房です。
どこにいても暖かいのは大きな魅力。
東北に住んでるなら、全館床暖房ってだけで契約したくなります。
東北の暖房は灯油ストーブを使ってる家庭が多いですけど、冬に灯油を買いに行くのってめんどくさい。
灯油をストーブに入れるのだって手が汚れるし。
一条工務店を選べば冬のめんどうな灯油生活がやめられて、しかも全館床暖房。
夢のような話ですよ。
一条工務店の魅力3:外壁が全面タイルで豪華な見た目
一条工務店であれば、30万円ほどの費用で外壁材を全面タイルにできます。
30万円で全面タイルって他の会社じゃありえません。
他社だったら全面タイルには200万円〜250万円くらいかかります。
一条工務店のi-smartはコストパフォーマンスが最強なんですよ。
魅力的で売れすぎてるのが一条工務店のデメリット
一条工務店最大の魅力は、優れた断熱性能・全館床暖房・全面タイルのわりに価格が抑えられてること。
コストパフォーマンスを考えると、一条工務店を選ばない理由がないくらい。
でも、どんなものにも必ずデメリットはあります。
一条工務店のでデメリット1:デザインが全部一緒に見える
一条工務店の見た目は金太郎アメみたいにぜんぶ同じに見えます。
一度でも一条工務店を検討した人なら、ちょっと見ただけで「あ、一条の家だ」とわかるくらい。
タイルはホワイト、ブラック、ブラウン、ベージュ、ピンクの5種類から選べますけど、使用できる色は2種類までなんです。
全面タイルで高級感はあるんですけど、どの家も同じような外観になっちゃうんです。
住宅設備も一条工務店オリジナル。
キッチンにも種類は全部いっしょで色を選択するだけ。
キッチンはリビングのイメージを決める大事なポイント。
でも、一条工務店のキッチンは形が一緒で色だけがちがうんで部屋の雰囲気が同じになっちゃう。
一条工務店オリジナルじゃないのも選べるけど、大幅な金額アップになります。
コストパフォーマンスのよさが一条工務店の魅力なのに、高くなるのはイヤですよね。
誰が建てても同じような家になるのが一条工務店のデメリット。
一条工務店のデメリット2:間取りの自由がきかない
一条工務店は間取りの自由がききません。
一条工務店の家は「2×4(ツーバイフォー)工法」という作り方。
ツーバイフォーはお金をかけずに丈夫な家が作れるんですけど、柱ではなく壁で家を支えます
家を頑丈にするのに壁が大切だから、窓の場所や壁の位置に大きな制約を受けるんです。
(窓が多いと壁の部分が減って地震に弱くなっちゃう。)
家を柱で支える昔ながらの木造住宅の作り方との大きなちがい。
ツーバイフォーの作り方で家を立てる会社は一条工務店の他にもあります。
だけど、一条工務店には気密性や断熱性をよくするため特に制約が多い。
一条工務店には多くの制約があることは有名で、間取りをつくるときの制約は一条ルール呼ばれてるくらいです。
一条工務店のデメリット3:売れてるせいで同じ家がいっぱい建ってる
最大のデメリットは「近所を見渡すと一条工務店で建てた家が非常に多いこと」。
一条工務店の家は他の大手メーカーと比べてコストパフォーマンスがいいのでよく売れてます。
みんなお得に豪華な設備(優れた断熱性能、全館床暖房、外壁タイル)が欲しいから、一条工務店で建てたいんです。
一条工務店の家は同じような見た目なんですぐにわかる。
周りの人とほぼ同じ家になってしまうことが嫌な人、自分の家をオンリーワンの家にしたいと思ってる人、は絶対に一条工務店は選ばないで。
我が家が一条工務店を辞めた理由は値段が高すぎたから
我が家では一条工務店を選びませんでした。
いくつかの理由があります。
辞めた理由1:床暖房ってそんなに必要?快適?
一条工務店で一番いいと思ったのは全館床暖房。
東北の寒冷地に住んでるとなんとも魅力的なワード。
一条工務店は宿泊体験棟があって、お泊まりの経験ができます。
冬の全館床暖房を経験してきました。
そして思ったんです。
「床暖房ってそんなに快適?本当に必要?」
確かにあったかいんだけど、床暖房って温度調整がすごい難しかった。
慣れれば適温にできるのかもしれないけど、はっきり言って暑すぎ。
床暖房は足元が常にあったかいんです。
足元のあたたかさが床暖房の良さなんでしょうけど、足の裏に汗をかくくらいあったかい。
まるでホットカーペットに乗ってるみたい。
私ホットカーペットが嫌いなんです。
床暖房は肌が触れてるとあたたかいからじんわり汗をかきつづけるんですけど、なんか気持ち悪い。
家全体があたたかいから、風呂上がりや布団に入るときも暑い。
風呂上がりや寝るときは半袖で過ごしました。
でも、寒い冬に半袖で過ごすって変じゃないですか。
私は部屋でフリースを着て、羽毛布団でぬくぬく寝るのが冬の楽しみだと思ってます。
全館床暖房は冬の楽しみが減る過剰設備。
他メーカーの家だってエアコンだけで十分にあたたかい。
暑がりで涼しい場所で過ごしたいときもある私には、こまめに温度調整ができるエアコン暖房の方が快適でした。
我が家が床暖房は要らないと思ったきっかけは、一条工務店の宿泊体験でした。
一条工務店と契約するなら、必ず宿泊体験するのがおすすめです。
詳しくは、『一条工務店は宿泊体験をしてから契約を決めよう!断熱性能と全館床暖房は泊まってみないと分からない』もご覧下さい。
辞めた理由2:同じような家が多すぎる
一条工務店は価格からすると設備が豪華でホントに素晴らしい。
でも、みんな一条工務店で家を建てすぎ。
ここ半年でも近所で一条工務店の家が3、4棟は増えました。
そして、これからもずっと一条工務店の家は増加してくでしょう。
せっかく35年ローン組むのに、みんなと同じような家なんてイヤ。
他社メーカーで建てても人と全然ちがう家ができるわけじゃありません。
でも、メーカーまで一目で分かっちゃうような家はイヤだったんです。
辞めた理由3:コスパはいいけど圧倒的に価格が高い
一条工務店を辞めたいちばん大きい理由はお金。
一条工務店の家は圧倒的に高いんです。
他の大手メーカーと比べれば決して高くはないですよ。
外壁はタイルだし、全館床暖房だし。
だけど、我が家の予算からすると圧倒的に高い。
オプションを全くつけず、すべて標準の範囲内でやれば予算内にはなります。
でも、予算ぎりぎりの上限かほんのちょっとはみでる。
しかも、オプションなし。
「もっと少ない予算で建てられる会社で、予算に余裕がある分オプションもつけて、自由に家づくりを考えた方が楽しい」ってのが我が家の結論です。
はじめて他社で家づくりの相談をしたときの感動は忘れられません。
まだ契約前なのに設計士が同席で、私たち家族の要望や想いを伝えると目の前でラフな図面を描いてくれたんですから。
設計士が同伴でその場で図面を書くなんて、一条工務店では絶対にありませんでした。
同じような敷地で建てた別の人のプランを参考に示されるだけ。
設計契約すれば別なんでしょうけどね。
一条工務店以外で検討すると予算にも余裕があるおかげで、「間取りはこうしたい」、「こんなことをしてみたい」と家づくりが楽しめるようになったんです。
一条工務店との契約を悩んだときの3つのポイント
一条工務店には魅力的な3つの特徴があります。
3つの特徴に魅力を感じるかどうかで、一条工務店との契約を決めればいいんですよ。
- 家のあたたかさ(高気密・高断熱)
- 全館床暖房
- 外壁が全面タイル
高気密・高断熱には惹かれるけど、床暖房とタイルに興味がない
一条工務店と契約しなくても問題ありません。
大手ハウスメーカーは一条工務店並みの高気密・高断熱が実現できませんが、中堅ビルダーや工務店ならできる会社はあります。
一条工務店だと全部同じような外観になる、っていうデメリットもあります。
(外壁がタイルなので高級感はあるんですけど、すぐに一条工務店のお家だとわかっちゃうんです。)
高気密・高断熱が得意な中堅ビルダーや工務店を探して、個性的なマイホームにするのもいいかもしれませんよ。
家はあたたかいのがいいし、床暖房は絶対欲しい
よほどのお金持ちでなければ一条工務店がいいでしょう。
一条工務店の断熱性能と全館床暖房を同じ価格でできる会社は少ないはず。
家の設備や断熱材、窓などいろいろな部分のグレードを一条工務店より下げれば全館床暖房はできるかもしれません。
だけど、それじゃ断熱性能が落ちます。
全館床暖房にこだわる人は、「お家が冬でもあたたかい」をマイホーム選びの一番の基準にしてるはずです。
家のあたたかさを重視してる人にとっては、一条工務店の高気密・高断熱&全館床暖房は選ばなきゃ損ですよ。
家のあたたかさは重視してないけど、外壁はタイルにしたい
一条工務店と契約しなくても大丈夫です。
外壁の全面タイルはおよそ100万円もあればどの会社でもできます。
断熱材が標準的な会社なら、一条工務店で建てるより100万円以上は安くなるはず。
高気密・高断熱では負ける会社かもしれませんが、外観のデザインや間取りでは一条工務店より優れてる会社を選べば後悔することはありません。
外壁タイルに限らず「標準装備が充実してる一条工務店」です。
必要な分だけを追加でお金払った方が安かったりするんですよ。
(もちろん、標準装備にいらないものが一つもなければお得だと思いますけどね。)
さいごに
やっぱり住宅を建てるときはまず予算が大事。
予算オーバーは絶対にやっちゃいけません。
憧れの我が家でも毎月のローン返済が厳しくてカツカツの生活じゃ楽しくないですもん。
仕事だって、今の仕事をいつまで続けるかわからないし。
住宅を手に入れるときは、予算内でムリなく建てられるメーカーを選んでください。
ローンを組んでも生活にゆとりは残るし、予算に余裕があればお金がかかるオプションだって検討できますから。
「一条工務店の装備に満足していて、他社で建築するなんて絶対に考えられない。」
そう考えてる人も多いはずです。
だけど、他社メーカーも検討対象にしてみるのもいいですよ。
我が家も最初は「一条工務店以外は絶対にあり得ない!」と思ってましたけど、実際は他社メーカーでお願いすることになりましたし。
間取りの制約なしに実現できる家づくりも実感して、その後に一条工務店を選択しても遅くないはず。
だけど、一条工務店の他のハウスメーカーを検討するのにわざわざ展示場まで行って話を聞くのもめんどくさい。
そんなあなたにおすすめなのが、タウンライフです。
タウンライフはインターネットで情報を入力するだけで、間取りや見積もりの作成を無料でやってくれるんです。
一条工務店との契約で心が決まってるけど、他の会社の見積もりも欲しい。
だけど、見積もりと間取りのために時間をかけたくない、って人にぴったりのサービスです。
最終的に選んだハウスメーカーさんはどちらですか?一条で建てようか検討中の最中なので、参考にしたいです!
千夜さん、はじめまして。
コメントを頂いて、ありがとうございます。
我が家が建てたハウスメーカーは、宮城県・山形県・福島県の3県でのみ活躍する「ウンノハウス」という会社です。
これからお家を建てるのであれば、全国展開の大手ハウスメーカーだけでなく、いろんなハウスメーカーを見てみるのもいいですよ。
納得できる素敵な家が建てられるといいですね。
我が家が選んだ「ウンノハウス」については、こちらの記事をご覧ください↓
https://ksdt-86.com/unno-house